トラムで旅する 過去と現在、未来が交差する街、クライストチャーチ

 クライストチャーチの街を走る路面電車「トラム」に乗って、生まれ変わりつつある街の様子を見る旅に出掛けてみませんか。そこには、歴史的建築物と新しい建物とが融合する新しい街の姿があります。

 クライストチャーチの街を走る路面電車「トラム」に乗って、生まれ変わりつつある街の様子を見る旅に出掛けてみませんか。そこには、歴史的建築物と新しい建物とが融合する新しい街の姿があります。復興の真っ只中にあり、日々進化を遂げているクライストチャーチの街は活気にあふれ、トラムで旅すると街の未来へと期待が高まることでしょう。最近登場した青色の新しいトラムも見逃せません。

トラムで回るクライストチャーチ 

tram_cashel_street_bridge.jpgCredit: christchurchnz.com キャシェル・ストリートに架かる橋を渡るトラム

 街のシンボル的な存在として親しまれているトラム。知識豊富な運転手の案内を聴きながら市内中心部を観光できます。美しく改装された歴史あるトラムに乗れば、クラシックな雰囲気に包まれて、ひと昔前にタイムスリップしたかのような気分も味わえることでしょう。トラムは2017年より路線が延長したほか、18年3月には、ヴィクトリア広場駅が再開する予定です。

 また、クライストチャーチでひと際目を引く、新しい青色のトラムが、シドニーから来たRクラスの「トラム1888」です。シドニー・トラム博物館から借りているこのトラムは1934年に製造されたもので、フォート・マックアリー・デポット(現在、シドニー・オペラハウスのあるエリア)が始発駅となって、17年12月にデビューしたトラムです。

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Credit: christchurch Attractions 2017年12月から市内を周回する青色のトラム

 ルートは一周約45分で、市の主要なエリアを回り、どこでも乗り降り自由になっています。今回はその見どころを紹介します。

過去、現在、未来について考える

 トラムツアーで二番目の停車駅である大聖堂広場は、クライストチャーチの過去、現在、そして未来を象徴するにふさわしいスポットです。広場には巨大なチェス盤が設置されているのでここで友人とチェスの対戦をしたり、金曜夜には屋台が出店するので、おいしい料理に舌鼓したりなど、さまざまな楽しみ方ができます。

 一方、観光名所の一つだったクライストチャーチ大聖堂は、昨年、復旧工事が決定し、かつての姿を戻す日が近づいて着ています。

 また、歴史的建築物として知られていた元郵便局の建物も、飲食店の集まるスポットとして復旧されることになっています。近い将来、大聖堂広場はこれまでとはまったく異なる姿になることでしょう。

 近郊には旧ガバメント・ビル(O.G.B)に1913年にオープンしたホテル、ヘリテージがあります。ここにはレトロな雰囲気のバー、カフェ&レストランがあり、古きクライストチャーチを味わうのにふさわしく、スタッフはサスペンダーを付けた制服でハンチング帽をかぶっているなど、クラシックな雰囲気で訪問客を出迎えます。

Old-Government-Building-Home-to-OGB-Bar-Nancy-Zhou-(10).jpgCredit: christchurchnz.com 歴史的建造物の一つ、ヘリテージ・クライストチャーチ

リバーサイドで楽しむ夕食のひと時

Botanic-Nancy-Zhou-(18).jpgCredit: Nancy Zhou ザ・テラスに登場したおしゃれなバー、ボタニック

 トラムツアー3番目の停車駅にあたるザ・テラスは、エイボン川(オタカロ)沿いの最新スポットで、オシャレな飲食店が集まっています。メルボルンなどにある路地を思わせる街並みが特徴で、さまざまなショップをはじめ、オフィスやレストラン、バーなどが立ち並びます。二階建ての建物のテラス席や細い路地などが印象的なエリアです。2017年にこのエリアにいち早くオープンしたのが、ファット・エディーズとコング、オリジナル・シンで、今後も店舗は増える予定です。

 ファット・エディーズは、昔から地元の人たちに愛されているジャズ・クラブで、ザ・テラスへ移動後、さらにグレードアップしました。ほかにも、このエリアには、追憶の橋など、この街のシンボルとある記念碑があるので足を運んでみてください。

 これらの名所とザ・テラスを含んだ一帯が新しいエイボン川地区で、約2.8キロに及ぶ遊歩道は、歩行者とサイクリスト、低速度の車両が共有できるようになっています。

心行くまで買い物を楽しむ

 トラムツアー6番目の停車駅、ザ・クロッシングでは、クライストチャーチの未来像を垣間見られるでしょう。キャシェル・ストリートとハイ・ストリートの交差点には、最新の店舗が集まり、利用者を最優先に考えて設計されたエリアというだけあって、ショッピングや交通の便が非常に良くなっています。新しい開発区でありながら、ノスタルジーな雰囲気を兼ね備えているのも特徴的です。真新しい路地を歩き、カントリー・ロードやH&M、シードなど世界的なブランドショップで買い物を楽しんでください。

Old-and-New-High-Street-ChristchurchNZ.jpgCredit: christchurchnz.com 人気のファッション街、ザ・クロッシング、若者に人気の飲食店が集まるハイ・ストリートにもトラムで

 ハイ・ストリートの終わりまで歩くと、C1エスプレッソ、ダックス・セントラル、リトル・ハイ・イータリーなど、若者に人気の飲食店が待っています。また、カフェやビル、広場の小さなスペースを使って、ハーブを育てたり、養蜂をしたりする、アーバン・ガーデンが街の至るところで行われています。

C1-Burger.jpgCredit: C1 Espresso クライストチャーチの老舗のカフェ、C1エスプレッソには"空飛ぶハンバーガー"が。

アートに触れる

Christchurch-Gallery-6-CREDIT-Kai-Schworer.JPGCredit: Kai Schworer クライストチャーチ・アート・ギャラリーの常設展は入場無料

 トラムツアー10番目の停車駅、クライストチャーチ・アート・ギャラリー/テ・プナ・オ・ワイフェトゥは、フォトジェニックなスポットです。ギャラリーの前には、ピアノに乗った闘牛のアート作品があったり、ニュージーランドのシンボル、シダ植物の新芽のコルとクライストチャーチのシンボル、エイボン川を融合表現した波打つようなデザインが施されたガラス張りの外観があったりします。

 また、館内には、ユニバース・ブラッセリ&バーがあり、昼間はカフェ、夜はヨーロッパスタイルのコンテンポラリーなバーとして人気があります。店内はトロピカルなオアシスのような雰囲気で、シダ植物や竹など緑一杯の空間です。また、アートセンターが近郊にあり、ここはニュージーランドでも有数の歴史的建築物のコレクションを誇ります。美しい建築物が好きな人にはぜひお薦めのスポットで、ゴシック/リバイバル様式の特徴的なデザインはもちろん、復元への惜しみない努力に注目してください。ほかにも、旧化学実験室を改装したカフェ、バンセンは、メニューにその歴史が取り入れられているユニークなもので、ぜひ訪れてみたいスポットです。

 また、クライストチャーチのラグジュアリーなブティックホテルの一つとして知られるザ・ジョージは、そこから歩いて行けます。この5つ星ホテルは、美しいハグレー公園を望む立地にあります。また、ザ・ジョージの隣には、スポーツのポロをテーマにしたコンドミニアム型ブティック・ホテル、ホテル・モントリアルがあり、長期滞在する方にお薦めです。

緑に囲まれて過ごす

laughing_rose_garden_christchurch.jpgCredit: christchurchnz.com 四季によってさまざまな花が咲くクライストチャーチ植物園は、市民のオアシス。

sitting_outside_ilex_cafe_christchurch.jpgCredit: christchurchnz.com 植物園内にあるイレックス・カフェ。セレブリティ・シェフのジョニー・シュワルツ氏が総プロデュースした人気のカフェ

 1863年に創設された受賞歴を誇るクライストチャーチ植物園は、ニュージーランド固有種の植物をはじめ外来種の植物など実に幅広い種類の植物が見られます。また、庭園は、トラムツアー12番目の停車駅のカンタベリー博物館が隣接しているので、アクセスも便利です。博物館で、興味深い展示品を鑑賞するのもお薦めです。庭園は21ヘクタールの広さを誇り、温室や記念館、散策コース、イレックス・カフェなどがあります。このカフェは地元で有名なシェフ兼レストラン経営者のジョニー・シュワッツ氏が総プロデュースしているので、味も折り紙付きです。陽光が降り注ぎ、明るくて居心地の良いカフェの建物は建築家がデザインしたもので、ロンドンのキュー王立植物園にある大温室パーム・ハウスから構想を得て作られたものです。

 また、ローレストン通りを南下するとアンティグア・ボート小屋があり、ここでは、エドワード朝時代さながらに案内人の漕ぐ小舟に乗ってパンティングツアーができます。小川から眺める街の様子は、ひと味違ったものでしょう。手作りの船は船底が平らになっていて、リラックスした気分で過ごせることでしょう。行き交う人々の笑顔には手を振って応えてくださいね。

punting-with-curators-house-and-garden-close-up.jpgCredit: christchurchnz.com ガーデンシティ、クライストチャーチの風物詩のパンティング

punter_outside_antigua_boatsheds.jpgCredit: christchurchnz.com パンティングの出発点となるボートシェッド

色彩豊かなエリア

The-Last-Word-Nancy-Zhou-(6).jpgCredit: christchurchnz.com パステルカラーのスパニッシュ・ミッション様式の建物が特徴のニューリージェント・ストリート。人気のカフェが林立しています。

in_front_of_tilt.jpgCredit: christchurchnz.com 市内ところどころにある巨大なストリートアート。ストリートアートめぐりも旅行の楽しみ

 トラムの旅の最終地点は、ニュー・リージェント通り(トラムツアー17番目の停車駅)です。ここは、1932年にまでさかのぼる、美しくてカラフルなスパニッシュ・ミッション様式の建築物が特徴的です。この通りにある40軒の建物はフランシス・ウィリス氏がデザインを手掛けたもので、世界大恐慌時代に南島で起こった大規模な建築プロジェクトの一例です。またグローセスター通りを挟んだ駐車場にある広い通りには巨大なストリートアートがあり、路地にはバーやレストランがあるので、ぜひ散策してみてください。スタイリッシュなウィスキーバーとして知られるザ・ラスト・ワールドをはじめ、ザ・カフェイン・ラボラトリーでは洗練されたコーヒーと料理を味わえます。またローリッキン・デザート・カフェに立ち寄って、ジェラートやシャーベット、エスプレッソを味わってください。夕食はフランセスカズ・イタリアン・キッチンがお薦めで、近くには宿泊施設もあります。また、昨年、オープンしたばかりのクラウンプラザ・クライストチャーチは、アーマー通りとコロンボ通りの交差点にあり歴史あるビクトリア・スクエアを眺望できるほか、おいしい料理を味わえるレストランも併設しています。

夜はレストランに早変わり~トラムウェー・レストラン

 夜になるとトラムはレストランに変身します。ニュージーランド唯一のトラム・レストランで、おいしい食事を楽しみながら市内を観光できます。36席を有し、エアコンが完備された快適な車内で夜のクライストチャーチを眺めながら特別なひと時をお過ごしください。トラム・レストランは、毎日夕方の日暮れ時刻に出発します。

旅のメモ~クライストチャーチ 

 復興都市クライストチャーチは、創造性豊かでイノベーションに満ちた活気ある街です。開拓当時からイギリスの伝統的な文化を受け継ぎながら、ストリートアートや画期的なプロジェクト、飲食店や宿泊施設などが急増したり最新の建築物が加わったりなど、街の様子を一新させ、より便利で生活しやすい都市へと変革を遂げています。ぜひ二階建てバス(https://hasslefreetours.co.nz/collections/christchurch-tours)に乗って市内を散策したり、ヴィンテージの自転車(http://www.vintagepeddler.co.nz/)やトラム、クラシックなエドワード朝時代を感じられるパンティングなどを楽しんでください。また、ウォーキングシューズをはいて、バーや飲食店、またブティックを巡るのもお薦めです。

 

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