《特集》ラグビー大国・ニュージーランド~第3回オールブラックスとマオリのハカ

オールブラックスが試合前に行うパフォーマンスのハカ。ここでは、マオリのハカとの関係について紐解きます。

 

 

ハカとは

 

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 ハカは、ニュージーランドの先住民マオリが、戦いに臨む踊りです。大きな掛け声とともに力強く手を動かし、足を踏みならしたり、太ももを打ったりしてリズムをとります。また、タイアハ(槍)やパトゥ(棍棒)といった伝統の武器もよく用いられます。現在では国賓や海外からの渡航者を歓迎する舞として披露されるほか、ラグビーニュージーランド代表(オールブラックス)が国際試合前に舞う民族舞踊として有名です。また、ハカは、マオリ文化が継承されている地域で鑑賞でき、特に、最大のマオリ人口を誇るロトルアでは、さまざまな場所でハカをはじめとしたマオリ文化を体験できます。

最も有名なハカ「カ・マテ」

 オールブラックスの試合前に披露され、その圧倒的な迫力から、世界で最も有名なハカ、「カ・マテ」。そのため、ニュージーランド各地で鑑賞できるマオリのパフォーマンスのほとんどで、カ・マテを見ることができます。このハカは、もともとマオリのとある部族の首長が敵方に追いつめられ、地下の穴倉に逃げ込んだ後から始まります。幸運なことに味方側の族に救われ、その族に救出への感謝と、深い尊敬を込め、このハカが作られました。

オールブラックスのハカは2種類

a5b854cd-d8e2-4500-b029-096b7580493e-2015917092642.jpgマオリ・オールブラックスによるハカ(Credit: Kai Shworer)

 オールブラックスの試合前に披露されるハカは、有名な「カ・マテ」と「カパ・オ・パンゴ」の2種類意あります。カパ・オ・パンゴは、2005年に初めて披露されたハカで、マオリ語で「黒い服の戦士と、銀の羊歯(シダ)」を意味する内容で、オールブラックスのために作られたハカでれす。最近は決勝戦や強豪相手の試合など重要な試合で、カパ・オ・パンゴを披露し、それ以外はカ・マテを使っています。

部族やグループで異なるハカ。子どもたちのハカ・コンテスト 

 ハカは、各部族や各グループ、各地域、または学校などは、独自のハカを持っています。部族やチームのプライドをかけて、マオリの戦士が出陣の前に自らを鼓舞し、相手を威嚇するために踊ります。このハカをはじめ、紐の先におもりがついたポイによるダンスなど、総合的なマオリの伝統芸能をカパハカと呼びます。各初等・中等教育(小・中・高校)を対象に、カパハカ・コンテストが毎年開催されています。

ガンバッテ?で日本でおなじみのハカ

日本のCMにたびたび登場

 ハカのユニークで特徴のある踊りから、日本ではこれまでさまざまな企業のテレビCMで、ハカやそれに似た踊りが採用され、そのたびに大きな反響がありました。そのため、「どこかでハカを見たことがある」と、多くの人の間で、ハカに親しみがあります。
 その中でも、強烈なインパクトを残したのは、「ガンバッテ、ガンバッテ、シーゴート」と、ハカを踊るビジネスマンが登場した。1980年代後半に放送された中外製薬「グロンサンDX」のCMです。マオリ語「カマテ」と日本語「ガンバッテ」が似ていることや、ビジネスマンが中腰で真剣にハカを踊ることなどが特徴的なCMでした。
 そのほか、90年代には、朝日ソーラーがアメリカズカップの日本代表チーム、ニッポンチャレンジのクルーたちがハカを披露したCMや、2010年には、コカコーラが安室奈美恵さんを起用し、バックダンサーがハカ・ダンスを踊ったCMなどが話題となりました。
 さらに、ラグビー・ワールドカップの際には、オールブラックスのメーンスポンサーであるアディダスが、カマテをフューチャーしたCMが放送されるなど、この30年間で、いろいろな場面で、日本でハカが紹介されてきました。

日本のニュースでピックアップされたハカ

「ニュージーランドでマオリ党の共同代表を務め、マオリ開発担当大臣でもあるテ・ウルロア・フラヴェル氏が来日し、東京都文京区にある郁文館グローバル高校の生徒らの“ハカ”による熱烈歓迎を受けた。 ハカとはニュージーランドの先住民マオリに伝わる伝統的な踊りで、もともとは戦いの際に敵を威嚇するという意味を持つもの。ラグビーのニュージーランド代 表オールブラックスの選手が試合前に行なう儀式としても有名だ。中腰になり舌を出しながら自分の手足を激しく叩く大迫力のパフォーマンスだが、客人をもて なす際の歓迎の意味や敬意を表するという友好的な意味でも披露される。以下略」

「2017年6月17日、北島の都市ロトルアでnternational Rugby Clubが主催するハカの一大イベントが行われました。「世界最大人数で踊るハカ」、ギネス記録に挑戦するイベントです。マオリ文化にゆかりの深いこの町で、男女問わず子どもからシニアまで、総勢7,700人ほどが詰めかけ同時に舞いました。以下略」

 

ハカを見るのなら!

ロトルア(北島)

  • テ・プイア/マオリ工芸学校を構え、彫刻や編み物などの見学をはじめ、ハンギ・コンサートなど、マオリ文化を総合的に体験できる施設。また、間欠泉や地熱地帯の鑑賞も。https://tepuia.com

オークランド(北島)

  • オークランド博物館/マオリに関する展示(撮影不可)のほか、毎日、マオリ・パフォーマンスが開催されています。http://www.aucklandmuseum.com/

クライストチャーチ(南島)

  • ウィローバンク野生動物公園/ニュージーランドを代表する野鳥キーウィのほか、さまざまな野鳥が生息する自然公園。毎晩、ハンギ・コーンサートが開催されています。www.willowbank.co.nz/

クィーンズタウン(南島)

  • スカイライン・クィーンズタウン/クィーンズタウンの市内から徒歩で15分ほどにあるゴンドラに乗り、ボブズ・ピークの頂上にある複合施設内で行われるハカのパフォーマンス。スカイライン・クィーンズタウンでは、絶景を楽しめるビュッフェスタイルのレストランや子どもから大人まで楽しめるリュージュ、星空鑑賞ツアーなどが楽しめます。www.skyline.co.nz/Queenstown

 

 

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